シャツ生地のいろいろ―平織り編①―



シャツをオーダーしよう!

となったとき、まず生地から決めていきますが、どんな生地があるのか、どれがいいのか、たくさん種類があればあるほど迷ってしまいますよね。

今日は、シャツ生地で一番スタンダードな生地のお話をしたいと思います。


冠婚葬祭、あらゆるシーンで使える、真っ白でツルッとした無地のシャツを想像してみてください。

それは、いわゆる“ブロード”と呼ばれる生地です。

ブロードは、平織りという織り方で、糸が縦と横、1本ずつ交互に織られています。

ブロードにも色々あり、質感は様々で、それは主に<素材>と<糸の太さ>によって変わってきます。


<素材>について

一番ポピュラーなのは、綿です。天然素材であるため、吸湿性が良く、肌触りもいいです。

形態安定の素材であれば、ポリエステルが含まれています。化学繊維であるため、肌触りは綿より劣りますが、アイロンをかけやすいというメリットがあります。

ちなみに、綿100%で形態安定というものがありますが、あれは、綿100%の生地の上に後からコーティングの加工がされたものになります。なので、風合いはポリエステルが入ったものより良くなりますが、シワのつきにくさの永久性は低くなります。


<糸の太さ>について

シャツが好きな方なら、80番手や100番手というフレーズを聞いたことはありませんか?

あれは、糸の太さを表しています。数字が大きくなるほど糸は細くなります。

細い糸で織られた生地は、しなやかで柔らかく、光沢感があるので肌触りも良く、高級感もあります。


では、番手が高ければ高い方がいいのかというと、そうとも限りません。なぜなら、細い糸で織られている分、デリケートな素材になり、その分耐久性が低くなるからです。

つまり、お手入れも気を付けなければいけません。

生地にダメージを与えるのは「高温」と「摩擦」です。

普段、お洗濯を町のクリーニング屋さんに出されるのであれば、高番手の生地はやめておいた方がよいと思います。

町のクリーニング屋さんのお洗濯は、摩擦が大きく、プレスも高温の機械でされるところが多いです。

高番手の生地にとっては、刺激が強すぎます…

普通のシャツなら大丈夫ですが、高番手のシャツでしたら、手洗いが一番です。

手洗いとなると、当然、アイロンもご自宅ですることになります。高番手の生地は、細かいシワが伸ばしにくいので、少し時間もかかってしまうでしょう。

高頻度で着るシャツなら、番手は低め(50~80番手)、高くても100番手ぐらいが好ましいと思います。

それ以上の番手となると、フォーマルなシーンや、ここぞ!といった、特別な日に着るのがよいのではないでしょうか?

シャツ大好きで、アイロンは自分でかける!という方なら大丈夫だと思いますが、アイロンをかけるのがお母様や、奥様だったら…

怒られちゃうかもしれません(笑)


ブロード以外の平織りの生地については、また今度!


Chemiserie en chemin

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