旅×ものづくりー古いものを愛でること。


慈雲寺は高い場所にあるので、諏訪湖までずっと下り坂。

街を見下ろしながら風を切って走って行くのはとても気持ちがいい。


穏やかな水面と、優しい風。


諏訪湖一周16㎞なので、ぐるっとまわっても気持ちいいだろうなー。

だけど自転車の返却時間が迫っていたので、諏訪湖一周は次回のお楽しみにすることにしました。



夕方、ひとつ懸念していたことがありました…


それは、パジャマを忘れてしまったこと。

作業着で寝るわけにはいかず、どこか間に合わせでも買えるところないかなー?と思っていました。


マスヤゲストハウスのオーナーさんに、おすすめのお店として、洋裁店を教えてもらっていたので、気になっていたし行ってみることに。

すみれ洋裁店は、もともと和の建物だったのか、2,3階は和室や押し入れがあり、棚の中にはボタンや糸がたくさん詰まっていました!

1階はアトリエのようになっており、店主さんが洋服のお直しをされているそうです。

ふと、裁縫上手だった祖母のことを思い出しました。祖母もボタンや糸をたくさん持っていたので、祖母のお家でボタンや糸を見つけた感覚に近かったのかもしれません。

なんだか暖かみを感じるお店でした。


店主さんにパジャマを探していることも伝えると、ご親切に奥からコットンのブラウスを持ってきて下さいました。ただ、旦那さんもすぐ近くで古道具屋屋さんをされており、もしかしたらそこに何かあるかもしれないということで、そちらにも行ってみることにしました。



ninjinsanという古道具屋屋さん。

建物は旦那さんご自身で改装して作られたお店だそうです。

古道具にはあまり馴染みがなかったのですが、旦那さんはとても気さくな人で、色々お話してくださいました。旦那さんもまた、地元の方で、東京に数年いて、帰って来られたそうです。


さすが、リビセンのこともご存じでした!

パジャマの相談をすると、旦那さんも奥にないか探して下さいました(泣)

そして、お店にあるパンツを「全部履いてみなよ~」と言われ、試着させてもらうことに。

そうしているうちに、近くのカフェ(ここもきょんさんおすすめのカフェ!)のお兄さんがやって来て、一緒に何がいいか選んでくださいました。


最後に残っていた黒いパンツ、サイズが小さそうで試着をやめたんですが、そのカフェのお兄さんに「これがいいよ。」と言われ履いてみると、一番ぴったり!

セールで安くなっていたので買えましたが、本来の価格を見たらパジャマとしては史上最高額(笑)

旅が終われば普段着に♪やったー♪


その後、なんと「これあげるよー」とTシャツを2枚頂いてしまいました…‼

パジャマに1枚、作業着に1枚で、お陰で大活躍しました!


最後に、「リビセンに来た人でパジャマ忘れた人いたらうち教えてあげて~」と!なんていい人!


このお店はきっと、地元の人の愛されているんだろうなぁ。


ちょうど来店したときに、古いラジオの修理が終わったところで、ちゃんと動き出したラジオに、旦那さんはとても嬉しそうでした。

すごくレトロなのに聞こえてくるのは、今のラジオ。

当たり前なんですが、なんだか不思議な感じでした。

昔のラジオはどんなことをしゃべっていただろう。あんまりかわらないのかな。


他にも、お花が彫られている鏡があったのですが、そのお花の部分だけすりガラスになっていて、光に透かせるととても綺麗。

でも、鏡だから窓に置くわけじゃないよね?なんて言いながら、それはどう置けば一番いいのか悩んだり。

前の持ち主はどんな風に使っていたんだろう?と思いを巡らせてみたり。



普段、ついつい新しく作ることばかり考えてしまいますが、このお店では、古いモノが身近に感じられて、「いいものだなぁ」としみじみ。



新しいものに、私たちは物語を作っていく。

古いものから、私たちは物語を受け継ぐ。


私たちは、新しいものを作らずにはいられない。

でも、同時に、

私たちは、古いものを手放すこともできない。


だから、古いものを活かして、新しいものをつくる。

モノに溢れた時代に必要なのは、そういうことなのかもしれません。


リビセンの活動に通じますね。

今日はこの辺で。



Chemiserie en chemin

Je voyage pour faire des chemises dans le monde entier. ”いいシャツ” 見つける旅に出よう

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